Singer-Songwriter · 千紘 Official

メディア

ユキドケ

セルフライナーノーツ

2023年秋冬頃に書いた曲です。
この曲を書くきっかけは、「期待しているよ あなたならできる」という言葉をもらったことでした。

高校3年生の頃、とある飲食店でオープニングスタッフとしてバイトをしていました。(バイト禁止の学校だったのですが事情があり…もう時効だと信じて書いています)
研修が始まった頃にインフルエンザにかかってしまい、仕事をなかなかおぼえられずにいました。

「期待しているよ あなたならできる」という言葉をもらったとき、私は自分の力不足を強く感じたり、だめなところにばかり目がいっていたりして、頭の中は自己否定でいっぱいでした。「できない人に厳しいことは言わない あなたならできると思ってこの話をしている」と言われて、私はその「できない」側の人間なのに、どうしてそんなことを言うんだろうって思っていました。その日の帰り道 、15分間自転車に乗りながらその言葉についていろんなことを考えました。ただ現状を維持していくだけで精一杯。バイト終わりの21時過ぎに吹く冬の風が、やけに痛くて冷たかったことをよくおぼえています。

他の曲との違いとしては、歌詞を書いていくうちに気持ちが変わっていったことだと思います。最初は「期待しているよ あなたならできる」という言葉に対して傷ついて、自分を否定することしかできませんでした。しかし、歌詞を書きながら思考を整理していくうちに「自分で頑張るって決めたことを途中で投げ出したくはない」「こんな自分を変えたい」という強い気持ちが芽生えました。それこそが「ユキドケ」の瞬間だったのだと思います。
そんな心境の変化があって、あの言葉を素直に受け取ることができなかった自分ごと肯定できたらいいなと思ってこの曲を書き上げました。

この曲が、誰かの心の中に積もった雪を少しでも溶かすような存在になれたら嬉しいです。
期待に押しつぶされそうな日も、自己否定でいっぱいな日も、春はちゃんとやってくると信じて歌い続けます。

歌詞

期待しているよ あなたならできる
いつかは救われた言葉に 今 傷つけられていく

代わり映えのない平凡な日常
それでも僕なりに頑張ってきたはず

キャパオーバー 自分が一番わかっているし
挑戦するより 諦める方が何倍も楽だから

いつからだろう こんなに臆病になったのは
現状維持で精一杯 流されて 自転車15分
いつまでだろう 皆に甘えていられるのは
降り積もる自己嫌悪に 冬の風が吹いた

叱られも褒められもしない
無関心 それが一番つらいってわかった

モチベーション あっても続けていくのは難しいし
全ての痛み 断ち切るのにも勇気がいるから

いつからだろう 自分の限界を狭めたのは
現状維持で精一杯 流されて 自転車15分
いつまでだろう 弱さを見ないふりするのは
降り積もる自己嫌悪に 冬の風が吹いた

自分で決めたこと 頑張るってこと
簡単に背中を向けるのは嫌だよな
できないと思うこと やるのは怖いけど
それでもさ 何かを変えたいと思う

いつからだろう いつまでだろう
いつからだろう いつまでだろう
私、変わるから

もうやめるよ できないって言い切ること
現状維持じゃ物足りない くらいの気持ちでいられたらな
本当はさ 誰だって自分を好きになりたい
足りない自己肯定に 春は来るのかな

期待しているよ あなたならできる
今なら言葉通りに受け取れるかな

作詞作曲/千紘

収録CD